2009年9月1日火曜日

期待から信頼へ

 昨年の10月から、解散はいつなのかと落ち着かなかった衆議院選挙が、いつの間にか終わった。
 過ぎてしまえば、あっ!と言う間の時間でした。
 結果は、民主党の歴史的大勝。308議席を獲得する結果になり、正直驚いています。
 私が支援した候補者は、8時の投票が終了するや否や、まだ投票箱が開票場にも届かないにもかかわらず、NHKは「当確」を打ち、選挙事務所でも”えっ?もう?”とあまりにも早い当選確実の発表に喜びの前に戸惑いが走り抜けました。
 
 選挙戦を振り返ると、私の所属した事務所は、スタッフも少なく、様々な街宣行動に常に全員出動の状況でしたので、県議1名、私を含めた市議3名、そして地元労組の仲間など全員が、暑い中、みんな真っ黒に日焼けしながら、仲良く、そして、笑いの絶えない中での選挙を戦いました。

 さあ、「民主党」。歴史的大勝にどっと責任が圧し掛かってきました。
 これまで政権を担ってきた「自民党」の功罪のサンプルがあるとはいえ、民主党らしさを存分に発揮して、今回の大勝、地殻変動のパワーとなった国民の怒りや不満や希望をしっかりと受け止め、国家の舵取りを進めていただきたいと思います。

 日本の新しいリーダーを多くの国民が選んだわけですから、選んだ者の責任として、そのリーダーを育てていくことも大切なことであります。
 また、惨敗となった自民党も今回の結果をしっかりと受け止め、これまで政権を担ってきた実績と経験を活かしながら再建を図ってほしいものです。
 そして、両党が切磋琢磨しながら、日本の政治を一流なものに仕上げてほしいものです。

 今回の選挙、自民党にはきついお灸でしたが、民主党にもまだまだ「期待」だけが先行しているように思えます。
 民主党には「期待」が「信頼」に変わる政権運営をやっていただきたいし、是非とも官僚主導ではなく、官僚の知識を活かしながら、国民により選ばれたリーダーがしっかりと国の経営を担ってほしいと願います。

2009年6月30日火曜日

そのまんま・・・が良いのでは?

 いつになったら決断するのか?「もう少し待ったらもっと良くなる。もっともっと・・・」と考え続けて10カ月。すっかりタイミングを逃し、良くなるどころか、蟻地獄でもがいているようにしか見えない麻生政権と自民党。
 しかしここにきて、古賀選対委員長の行動から自民党が巻き返しに転じているように見える。
 それというもの、ご存知「そのまんま東」こと「東国原英夫」宮崎県知事の国政出馬への動向が、毎日のようにテレビ、新聞で報道されているからである。
 テレビ等のコメントでもいろいろと言われているが、「東国原英夫」宮崎県知事は知事就任の前から国政への野心はあったと思う。それはそれで良いが・・・。
 問題は、「宮崎をどげんかせんないかん」といって当選した知事が、任期半ばで「千載一遇のチャンス」とはいえ、まだ「良くなった」との実感の少ない宮崎を、県民を見捨てて、単なる480分の1の議員になってしまうことが宮崎のため、もっといえば地方分権の実現につながるのか?いささか疑問である。
 まっ、それはそれとして、この騒動。やはり、古賀選対委員長の戦略では??
 というのも、「東国原英夫」宮崎県知事の知名度はすごいものがあり、その人が、自民党に対して「総裁候補の一人に・・・」と条件を突き付けた訳ですからニュースにならないはずがないわけであり、その言動に対して、東国原知事本人はもとより、自民党の各議員の対応や、全国の知事さんの意見などが、毎日のテレビをジャックしているように見える。
 このことこそが、自民党の知名度アップの戦略ではないのか?このことで、与謝野大臣の迂回献金の話も沈下。すっかり、毎日のニュースに「自民党」という言葉が踊っている。
 また、もともとタレントである「東国原英夫」宮崎県知事だから、各局からの出演依頼が殺到し、それに当然のように応える。各局の視聴率は上がる。
 「東国原英夫」宮崎県知事もテレビ人間だから、それを利用して、全国知事会の要望内容を番組で細かくコマーシャルするなど、すっかりテレビを自分の政策発表の場にしてしまっている。
 このことには、マスコミもすっかり乗せられた。自民党が「東国原英夫」宮崎県知事に馬鹿にされているのではなく、古賀選対委員長と「東国原英夫」宮崎県知事にマスコミや国民が馬鹿にされているのではないかと、日々思うようになってきた。
 この騒動、どこでどう落ち着くのか?
 そして、宮崎県はどうなるのか?「東国原英夫」宮崎県知事という広告塔とスーパー営業マンを自民党に取られて、113万人の一国一城の主から、480分の1となる「東国原英夫」国会議員の力がどこまで宮崎に影響をもたらしてくれるのか?しかも野党で・・???
 「東国原英夫」宮崎県知事と同郷で、同年齢で、身内筋の私としては、期待が大きかっただけに、途中で投げ出すことへの不満と不安のほうが大きい。
 県民の知事に対する大きな支持率は、国政というステージではなく、県政というステージを望んでのこと。
 地方分権もわかるけど・・・・そのまんま、そのまんまで・・・。 

2009年6月21日日曜日

市民のために「チーム栗東市議会」を


 当市の3大課題の一つ「RD産業廃棄物最終処分場問題」について、RD最終処分場の周辺の6つの地区の自治会長で構成する「RD問題周辺自治会連絡会」の第4回の会合が日吉が丘自治会館で行われ、今回は、当市選出の2名の県議会議員、そして市議会議員との懇談ということで招かれ、懇談させていただいた。
 県議会議員は8:00~9:45、市議会議員は10:30~12:00という時間設定で懇談会は行われ、市議会議員の出席は19名中10名。うち、当会派は全員(3名)出席した。
 主催者の自治会の方々は、これまでから長きにわたりこの問題と取り組んでこられた方ばかりなので、この問題に対する思いも強く、当事者である知事をはじめとした県、そして、まったく県任せの市長への批判は当然のことながら、私たち市議会議員に対しても大変厳しいご批判、ご意見を頂いた。
 当然、その批判や意見は、10年以上この問題と取り組んできている自分の姿勢も反省するとともに、議会の在り方、責任を痛感させられた有意義な懇談であった。
 懇談の中でも話しをさせていただいたが、今回の懇談会でつくづく感じたことは、やはり、議会として「討議の場」が少ないこともこの問題の解決が進まない理由の一つであること。
 それは、私のマニフェストにも掲げていることだが、「議員同士が責任を持って自由に討議する議会」になっていないということである。
 本来、議員は、市民の多様な声を代表し、自ら議案を提案し、自治体運営全般について討議し、地域の意思決定を行っていく場をつくり出すことが仕事なのだが、同じ自治体の議員同市が地域の様々な課題についてほとんど「討議」をしていない。
 例えば、この産廃問題も10年を超える市の問題であるにもかかわらず、違う政党や違う会派の議員同士でこの問題について討議したことはほとんど無い。
 隣の議員がある課題についてどのような考えを持っているか理解するのは、本会議の中で行う「討論」という限られた場所であり、採決の最終局面という時間帯でしかないということ。その他は、議案に賛成か反対かという単純な結果だけを知るしかない。
 もっと議員として、「討議」という形で、まちの課題について意見交換や討議をしておくことで、議員同士の課題に対する認識も深まるし、見えなかった課題も見えてくると思う。
 市民にも意見の違いがあるように当然議会にも様々な意見があっていい。
 しかし、その意見の違いを乗り越えなければ解決しない問題もたくさんあるのである。
 厳しい財政問題、新幹線新駅中止による新たなまちづくりプラン、そしてRD産業廃棄物最終処分場問題という大きな課題を抱える栗東市。
 RD産業廃棄物最終処分場問題では、10年を経過する今日において、地域の歴史や事情を乗り越え、この連絡会の立ち上げに努力されている自治会長の姿をみると、栗東市の議会も、議会の責任としてしっかりと討議し、「チーム栗東市議会」としての力を発揮していくことが何よりも重要であると改めて感じる。
 
 いただいた意見や指摘をしっかりと議員としての活動とこの問題の早期解決のために活かしていかなければならないと改めて感じた。今回の企画をしていただきました「RD問題周辺自治会連絡会」の皆さんありがとうございました。

2009年5月30日土曜日

住民側の譲歩にも県の姿勢は変わらず

 かみ合わない。まったくと言ってよいほどかみ合わない。
 昨日、5月29日(金)19:30~21:30、栗東市中央公民館でRD最終処分場問題に関する周辺7自治会の住民を対象とした説明会が行われた。
 周辺7自治会は、自治会長をはじめ地元の方々の多くが参加した。また、周辺7自治会とは区別されている(県により)栗東市内の住民の方々は傍聴者という形で参加。
 県の資料に沿って担当者が説明。前回、4月30日と5月12日に行った周辺7自治会の説明会と同じ内容の説明と、今回は県の試案とはしながらも、新たに「中立的な第三者を交えた協議の場について」の提案であった。
 出席者からの質問は、いずれも「第三者委員会の設置」ではなく、やはり県との誠意ある直接協議の場を求める声が多く、相も変わらず県案である「よりよい現位置浄化策」を是とする県の姿勢に、傍聴席からも多くのヤジが飛ぶなど、とても正常な説明会、会議の場とは言えなかった。
 その中で、地元の7自治会のうち6つの自治会長で新たに組織された「RD問題周辺自治会連絡会」の総意として「有害物の除去」を求める声に、こRD問題にかかわる他の運動団体や地域組織の人たちも、同意する声が多くあり、住民が一定の譲歩をみせこの問題の早期解決を望む声にも、県は「有害物の除去を求められるが、全体的に有害物が混ざっているこの処分場においては、除去とは全量掘削・除去を意味し、それは400億円の高額な経費となることで、合理的なことではない」と突き返すなど、以前とまったく変わらぬ県の姿勢に情けなさを感じた。
 問題発覚から10年。結局は、県の不作為や県の対応のまずさから拡大し、遅れている問題である。
 嘉田知事は、対話を基本とするとしており、マニフェストにも有害物の除去は謳ってある。滋賀県のトップリーダーは、これまでの県の行政対応を猛省し、積極的で誠意ある対応を1日も早く実行すべきである。
 ただ、一つだけ光明が見えたように感じたことは、これまで様々な理由から一つになれなかった周辺7自治会のうち7自治会(残る1自治会も有害物の除去には賛同)が一つになったことと、その他の運動団体が周辺7自治会の意向に賛同の意向を示してくれたことは、今後の対応に大きな力になることだと思う。
 

2009年5月11日月曜日

小沢代表辞任?ふざけんじゃない!!

 全く持って情けない!なんで今辞任なのか?
 小沢さんには、最後まで民主主義の本質を守るために戦って欲しかった。
 もし辞任するにしても、衆議院の解散がはっきりしてからにして欲しかったし、少なくとも、13日の党首討論後にしてほしかった。
 民主党内に「小沢辞任」を求める声が多かったのも事実だが、「挙党一致の為」を理由としているが、まったくもって理由にはならないと思う。それはそもそも民主党の成り立ちそのものが、自民党政権ではいけない、官僚体制ではいけない、国民の生活が第一、ということだけ(大切なことですが・・・)で集まった集団なのだから、細かなことまで一致を求めてはいけないと思う。
 世の中には、不平や不満はいっぱいあるが、細かな違いはあっても何を目的に戦うか。「目的」の達成の為に、小沢辞任論に賛同する民主党国会議員には考えて欲しかった。目標をさており、戦略(選挙に勝つこと)だけが優先されたように見える。
 明日(5/12)から、マスコミは、あの西松事件当初の「小沢さん、なぜ辞任しないのですか?」から、「なぜこんな時に辞任するのですか?」、「西松問題の説明責任は?」との内容のインタビューの大合唱だと思う。また、「党首討論前の敵前逃亡では?・・・」との世論もマスコミによって形成されると思う。(これは事実として受け止められても仕方ない)
 そんなことぐらい、私のような末端の市議会議員にもわかる。
 しかし、今回の突然の小沢さんの代表辞任は、官僚、特に検察は、ホットしたことだろう。多分、小沢さんが辞任しないとなった時には、組織のトップや担当は、既に出世もあきらめ、それこそ退職はしないが、天下り先への左遷の覚悟はしていただろう(そこまで素直かどうかはわかりませんが)に、今晩はおいしい酒を飲んでいることだろう。(どちらが正しいか?このことは、たぶん、この件に関する裁判でわかるはず。時間はかかりますが、でもその時では”時既に遅し”なのですが)。
 また、自民党の麻生総理を始め、特に細田元官房長官の喜びようは見るに耐えないが、自民党の連中は、極めてうれしい、ある意味ほっとした顔は決して見せないように努力しながら、腹の中では、小沢辞任を祝っていることだろうし、「党首討論の敵前逃亡」を批判することでしょう。
 でもそんなことはどうでもよい。そんなことより、民主党は千載一遇の政権交代が大きく後退したのでは?と憂う。
 一般の有権者の方々は、テレビや新聞、ラジオなどから情報を得ることが普通であり、上述のようなマスコミの質問や当事者の発言を正確な情報と判断し、有権者個人の考えとして作り上げていくことだと思う。しかし、これまでネットの世界では違った。”小沢頑張れ”がほとんど。従ってで、すべての有権者のところにどれだけ正しい情報が流れ、どう判断されるのかは不明のまま。
 また、たとえ民主党が、代表を変えたとしても、その代表選すらたいした話題にはならず埋もれてしまうのではないか。
 いずれにしても、私自身は、今回の「小沢さんの秘書の西松問題」は、官僚の暴走だと思うし、日本の情報の取り扱い方については、大きな疑問を持った事例であることは確かだと思う。

 しかし、この辞任のタイミングは、”小沢さん、そりゃないよ”といった感じです。
 国民の多くが、いまの日本の社会の改善の為に、民主党に期待し、政権交代を願っており、国民も『小沢』を信じた。でも・・・・、結局、小沢さんは、突然辞任を表明。
 百戦錬磨の小沢議員。それなりの考えがあるにせよ、今回の判断は、あまりにも終始、わからないまま。
 結局、「小沢議員」のリーダーシップの限界なのか?がっかりだ・・ぁ。

 でも、下ばかり向いていられない。次なる一手。
 さあ、どうする、民主党。風は全く逆風となった。国民の為に、民主党政権実現の為にどう立て直すのか。
 嘆いていても進まない。新たなリーダーのもと、今回の「小沢辞任」に対する民主党支持者の不満をどう解消し、政権奪取へ結ぶつけるのか?一から出直しだ!!!いまなら、まだギリギリ間に合うのでは。

2009年4月21日火曜日

中学校給食廃止 業者弁当を試食


 今年4月より当市の中学校の給食が、財政難と残食の多さを理由に廃止された。
 当会派として、廃止にあたり財政問題等を考慮するとともに、残食の多さや家庭における弁当持参の意義等も検討したが、やはり、ひとり親家庭や共働き家庭における日々の保護者負担の軽減にも配慮すべきだとして、業者弁当の導入については、これまでの給食日(週2日間)だけでなく、全日対応できるシステムにすることと、保護者も入れた運営委員会の設置を条件に本案については、賛成の立場を取った。
 新学期も始まり、当会派としてこの業者弁当がどのように運営されているのか試食も含め、20日の月曜日栗東中学校を訪問し、視察した。
 校長先生の話によると、全体でまだ2~3人程度で、弁当を持ってこない子供の中ではまだパンを買う子どもが多いことを聞かされた。
 弁当の内容については、一般の大人が食べる弁当と同じなため、見た感じも味気なく、「弁当」というウキウキ感は感じられなかった。これでは、恥ずかしさも手伝って注文する生徒はそう増えないのではないかと思う。また、価格は、子どもの弁当にはふりかけがついている分、30円高く400円であった。

 味の方は、ごく普通の弁当の味であったが、やはりもう少し、子どもたちの喜ぶような内容にできないものか?弁当のトレーもそうだし、献立も2種類くらいを選択できるようであると良いのでは?
 単に財政難だから、給食をやめた。だから保護者や本人で弁当をつくり、持参してほしい。どうしても無理な日には業者の弁当を注文できるようにするから頼んで欲しい・・・・といった、何の工夫もない配慮もない、対応であると感じた。
 どうしたら子どもたちにお昼の食事を楽しんでもらえるだろうかとか、弁当を持参できない子供たちにも、どうしたら家庭と同じようなウキウキするような弁当を与えられるのか考えてほしい。
 また、注文方法については、学校は業者選定時に対応するだけで、注文は本人と業者の直接予約であり、ここにも一定の工夫は必要ではないか。
 学校として、食育を謳うのであれば、食材の選定から、献立、衛生等々もっと関わってほしいものである。

 それと、個人的な大きな反省として、業者弁当を会派の仲間と校長室で食べさせていただいたが、やはり子供たちの中に入って、いろんな話をしながら食べるべきであったことが反省点である。
 自分の未熟さを感じた。反省!

2009年2月22日日曜日

「福山競馬再生会議」に参加 がんばれ地方競馬


 長引く不況もさることながらレジャーの多様化や価値観の多様化などなど様々な要因が、いま競馬産業を襲い全国の地方競馬は売上低迷に苦労している。当然、赤字を一般会計から補てんするといった議論になると存廃論議も再燃するため運営には主催者も大変な苦労をしている。
 広島県福山競馬場も例外ではなく、福山市の市営競馬場として60年の歴史を持つが、島根県の益田競馬場がなくなった今、規模的には日本で一番小さな競馬場だと思う。
 そんな福山競馬場が、再生に向けて「福山競馬再生会議」なるシンポジュームを21日に地元で開催した。
 コーディネーターが大月隆寛(札幌国際大学教授)さんだということもあり、参加してきた。
 シンポジュームは、パネリストとして馬主会代表、調教師会代表、騎手会代表、福山市議会競馬特別委員会委員長、FM福山コメンテーター、そして、ばんえい競馬の運営をしているオッズパークの代表で、参加者は競馬場の関係者や競馬ファンなど200名を超えた。
 私も競馬産業に従事する一員として、多くの地方競馬場の仲間と接しているが、大月教授は、中津競馬場の廃止(2001年:平成13年)の時に知り合い、「中津物語」という本を出版された方で全国の地方競馬の現状を憂い再生・活性化に向けた取り組みをしていただいている貴重な方だ。
 「競馬」をあまり知らない人は、「競馬=ギャンブル」としての認識しかなく、生産から育成、調教、出走・・・といった一連の行程の中にどれだけ多くの人間が関わり、それを糧として生活しているか理解されていない。CM不足もあるが、残念に思う。
 「赤字」だから「廃止」という短絡的(とはいっても、知らない人にとっては当然の考えである)な考えでしか競馬を考えてくれないが、実際、舞台裏には様々な生活とドラマがある。
 私は競馬は、「崇高なブラッドスポーツ」として考えているが、競馬を糧として働く人の実態をもっと一般の人にも知ってほしい。
 そして、馬と人間のかかわり、あのスポーツの祭典であるオリンピックの競技の中で、動物と人間が一体となって競技するのは乗馬しかなく、競馬と乗馬の若干の違いはあれど、馬と人間のかかわりは深いものがある。
 競馬がこれまで果たしてきた役目、貢献度、そして「馬券」というギャンブルによる家庭崩壊など負の部分を一つのテーブルの上で議論し、競馬というものを見てほしいと思う。
 福山競馬場の厩務員会の世良会長とこのシンポジュームの後、福山駅前の居酒屋へ飲みに行った。
 「たくさんの人が来てくれてた。良かった。またやらんないかんのぉ。」と世良さん。
 「もっと飲んで話したいが明日は12時に起きて仕事やから、飲めんは~」と同書記長の川上さん。
 二人とも福山競馬を愛し、競馬を糧として働き、仲間のために組合運動もしている。
 この二人のためにも、福山競馬の再生を願いたい。

2009年2月17日火曜日

政策特別講座「世界的不況と自治体財政」を受講


 毎年、自治体議会政策学会の講座は、自治体運営並びに自治体議会の運営に関する事柄を、様々な分野からの講師を招き開催されており、今回で私も6回目となる参加でした。
 今回のテーマは、「世界的不況と自治体財政~予算審議で問われる議会の責務~」であり、3月の予算議会控え興味深い内容での講義研修となりました。
 講座は、全5講座を2日間に分けて受けることになりますが、今回も有意義な研修でした。
 当市もつい先日まで「財政再生団体」、「早期健全化団体」の指定を受けるのではという切迫した状態でしたが、その場しのぎとはいえ、県が一定の支援をしてくれたことで、数値上は、「財政再生団体」、「早期健全化団体」の指定を免れるような状況にはなりました。
 しかし、財政が病んでいることには変わりありません。
 いま、日本を襲っているアメリカ発の経済危機は、輸出産業に依存してきたツケでもあり、長期化が叫ばれていますが、このことにより平成21年度も予断を許さない状況にあり、今回はしのいだ危機を1年後は乗り切れるのか?安心は禁物です。次なる一手をしっかりと確保することが重要です。
 栗東市として、地の利、歴史、住民性・・・ETC.を活かした地域活性化のための施策。地場産業の活性化施策。オンリーワンとしての栗東市に何ができるのか?新エネルギーの開発にも興味があります。馬の町栗東の証として、JRA栗東トレーニングセンターの馬糞のエネルギー化。企業誘致の施策の刷新。駅前の活性化と観光施策は・・・。無いもの探しではなく、ある物を活かしたまちづくり・・・様々な思いが頭をよぎっています。
 

2009年2月8日日曜日

RD産廃処分場問題の行方

 9年目を過ぎた栗東市のRD産廃処分場問題。
 去る1月28日。栗東市は滋賀県がRD産廃処分場の対策工案として提示している「よりよい原位置浄化策」に同意することを決め、その判定を市議会に求めてきた。それを受け栗東市議会は、臨時議会を開催。
 結果は、賛成10人、反対8人で市長提案(県案に同意)が可決した。しかし、賛成に手を挙げた議員から付帯決議(県に住民同意を優先とするよう求めたもの)が出され、それも10:8で可決することとなった。
 そして、それを受けた県の動向が注目され・・・・知事の意向は意外にも、「県案の強行ではなく、やはり住民合意を優先にする」という意向を示された。
 そもそも、栗東市長は今回の臨時会への提案にあたって「県案への同意は総合的見地からやむを得ないと判断する」と提案理由にも述べながら、一方では「県は地元住民の意向を十分に尊重し、対策工実施の基本方針に基づき周辺7自治会の合意と納得を得られたい」と県への要請を付け加えた。
 しかし、この時点では、周辺7自治会のうち、1自治会が県案に同意、5自治会が不同意、1自治会が不明という状況にあり、「周辺7自治会の合意と納得を得られたい」と要請を付け加えるのであれば、まず、栗東市の7自治会の動向を尊重すべきではなかったのか?
 なぜ、自治会の動向が出そろうまで待てなかったのか?その提案を受け取る議会も議会であるが、甚だ疑問であり、理解しがたい行動である。
 また、市長提案に賛成し、付帯要求の決議まで出した議員も、各自治会の動向が出揃っていない中で声高に「住民の合意を優先…」と、一方では無視し、一方では提案といったまったく理解できない行動であった。

 とはいえ、県知事は、「住民の合意を優先する」ことを理由に平成21年度の予算に県の対策工の予算を計上しないことを明言し、この問題に対して強硬姿勢から一転。スピードダウンを実行した。
 このことに対する県知事の勇気には大きな賞賛を送りたいが、なんといっても長い年月で培った住民の県行政に対する不信はただものではない。
 県案に反対してきた住民たちは、「住民の合意を優先する。と知事は言っているが…本当に大丈夫か?」といった思いが次に湧いてきている。
 
 私は、9年かかっているこの問題。そして一時は県が地域住民の話に聞く耳を持たず「よりよい原位置浄化策」で強行してきたこの問題も、「住民合意を優先」という一言でスピードダウンしたのなら、そこは知事を信頼し、許された時間の中でしっかりと協議していくことに期待をしたい。
 そして、7自治会の内、同意の意向を示している1自治会、そして近日中に結論を出すであろう1自治会、そして不同意の5自治会が、この機にその協議の場の同じテーブルについて話し合ってくれることを心から望んでいるし、県は二度と同じ過ちを犯してほしくない。
 この問題の最終目標(一日も早い問題解決による安全安心の確保)は、すべての住民が同じであるはずであるから、手段の違いをお互い尊重しながらひとつにまとめあげてほしいものである。
 そのための栗東市であってほしいし、そのための市議会でなければならないのではないだろうか。