ラベル RD産廃処分場問題 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル RD産廃処分場問題 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2009年6月21日日曜日

市民のために「チーム栗東市議会」を


 当市の3大課題の一つ「RD産業廃棄物最終処分場問題」について、RD最終処分場の周辺の6つの地区の自治会長で構成する「RD問題周辺自治会連絡会」の第4回の会合が日吉が丘自治会館で行われ、今回は、当市選出の2名の県議会議員、そして市議会議員との懇談ということで招かれ、懇談させていただいた。
 県議会議員は8:00~9:45、市議会議員は10:30~12:00という時間設定で懇談会は行われ、市議会議員の出席は19名中10名。うち、当会派は全員(3名)出席した。
 主催者の自治会の方々は、これまでから長きにわたりこの問題と取り組んでこられた方ばかりなので、この問題に対する思いも強く、当事者である知事をはじめとした県、そして、まったく県任せの市長への批判は当然のことながら、私たち市議会議員に対しても大変厳しいご批判、ご意見を頂いた。
 当然、その批判や意見は、10年以上この問題と取り組んできている自分の姿勢も反省するとともに、議会の在り方、責任を痛感させられた有意義な懇談であった。
 懇談の中でも話しをさせていただいたが、今回の懇談会でつくづく感じたことは、やはり、議会として「討議の場」が少ないこともこの問題の解決が進まない理由の一つであること。
 それは、私のマニフェストにも掲げていることだが、「議員同士が責任を持って自由に討議する議会」になっていないということである。
 本来、議員は、市民の多様な声を代表し、自ら議案を提案し、自治体運営全般について討議し、地域の意思決定を行っていく場をつくり出すことが仕事なのだが、同じ自治体の議員同市が地域の様々な課題についてほとんど「討議」をしていない。
 例えば、この産廃問題も10年を超える市の問題であるにもかかわらず、違う政党や違う会派の議員同士でこの問題について討議したことはほとんど無い。
 隣の議員がある課題についてどのような考えを持っているか理解するのは、本会議の中で行う「討論」という限られた場所であり、採決の最終局面という時間帯でしかないということ。その他は、議案に賛成か反対かという単純な結果だけを知るしかない。
 もっと議員として、「討議」という形で、まちの課題について意見交換や討議をしておくことで、議員同士の課題に対する認識も深まるし、見えなかった課題も見えてくると思う。
 市民にも意見の違いがあるように当然議会にも様々な意見があっていい。
 しかし、その意見の違いを乗り越えなければ解決しない問題もたくさんあるのである。
 厳しい財政問題、新幹線新駅中止による新たなまちづくりプラン、そしてRD産業廃棄物最終処分場問題という大きな課題を抱える栗東市。
 RD産業廃棄物最終処分場問題では、10年を経過する今日において、地域の歴史や事情を乗り越え、この連絡会の立ち上げに努力されている自治会長の姿をみると、栗東市の議会も、議会の責任としてしっかりと討議し、「チーム栗東市議会」としての力を発揮していくことが何よりも重要であると改めて感じる。
 
 いただいた意見や指摘をしっかりと議員としての活動とこの問題の早期解決のために活かしていかなければならないと改めて感じた。今回の企画をしていただきました「RD問題周辺自治会連絡会」の皆さんありがとうございました。

2009年5月30日土曜日

住民側の譲歩にも県の姿勢は変わらず

 かみ合わない。まったくと言ってよいほどかみ合わない。
 昨日、5月29日(金)19:30~21:30、栗東市中央公民館でRD最終処分場問題に関する周辺7自治会の住民を対象とした説明会が行われた。
 周辺7自治会は、自治会長をはじめ地元の方々の多くが参加した。また、周辺7自治会とは区別されている(県により)栗東市内の住民の方々は傍聴者という形で参加。
 県の資料に沿って担当者が説明。前回、4月30日と5月12日に行った周辺7自治会の説明会と同じ内容の説明と、今回は県の試案とはしながらも、新たに「中立的な第三者を交えた協議の場について」の提案であった。
 出席者からの質問は、いずれも「第三者委員会の設置」ではなく、やはり県との誠意ある直接協議の場を求める声が多く、相も変わらず県案である「よりよい現位置浄化策」を是とする県の姿勢に、傍聴席からも多くのヤジが飛ぶなど、とても正常な説明会、会議の場とは言えなかった。
 その中で、地元の7自治会のうち6つの自治会長で新たに組織された「RD問題周辺自治会連絡会」の総意として「有害物の除去」を求める声に、こRD問題にかかわる他の運動団体や地域組織の人たちも、同意する声が多くあり、住民が一定の譲歩をみせこの問題の早期解決を望む声にも、県は「有害物の除去を求められるが、全体的に有害物が混ざっているこの処分場においては、除去とは全量掘削・除去を意味し、それは400億円の高額な経費となることで、合理的なことではない」と突き返すなど、以前とまったく変わらぬ県の姿勢に情けなさを感じた。
 問題発覚から10年。結局は、県の不作為や県の対応のまずさから拡大し、遅れている問題である。
 嘉田知事は、対話を基本とするとしており、マニフェストにも有害物の除去は謳ってある。滋賀県のトップリーダーは、これまでの県の行政対応を猛省し、積極的で誠意ある対応を1日も早く実行すべきである。
 ただ、一つだけ光明が見えたように感じたことは、これまで様々な理由から一つになれなかった周辺7自治会のうち7自治会(残る1自治会も有害物の除去には賛同)が一つになったことと、その他の運動団体が周辺7自治会の意向に賛同の意向を示してくれたことは、今後の対応に大きな力になることだと思う。
 

2009年2月8日日曜日

RD産廃処分場問題の行方

 9年目を過ぎた栗東市のRD産廃処分場問題。
 去る1月28日。栗東市は滋賀県がRD産廃処分場の対策工案として提示している「よりよい原位置浄化策」に同意することを決め、その判定を市議会に求めてきた。それを受け栗東市議会は、臨時議会を開催。
 結果は、賛成10人、反対8人で市長提案(県案に同意)が可決した。しかし、賛成に手を挙げた議員から付帯決議(県に住民同意を優先とするよう求めたもの)が出され、それも10:8で可決することとなった。
 そして、それを受けた県の動向が注目され・・・・知事の意向は意外にも、「県案の強行ではなく、やはり住民合意を優先にする」という意向を示された。
 そもそも、栗東市長は今回の臨時会への提案にあたって「県案への同意は総合的見地からやむを得ないと判断する」と提案理由にも述べながら、一方では「県は地元住民の意向を十分に尊重し、対策工実施の基本方針に基づき周辺7自治会の合意と納得を得られたい」と県への要請を付け加えた。
 しかし、この時点では、周辺7自治会のうち、1自治会が県案に同意、5自治会が不同意、1自治会が不明という状況にあり、「周辺7自治会の合意と納得を得られたい」と要請を付け加えるのであれば、まず、栗東市の7自治会の動向を尊重すべきではなかったのか?
 なぜ、自治会の動向が出そろうまで待てなかったのか?その提案を受け取る議会も議会であるが、甚だ疑問であり、理解しがたい行動である。
 また、市長提案に賛成し、付帯要求の決議まで出した議員も、各自治会の動向が出揃っていない中で声高に「住民の合意を優先…」と、一方では無視し、一方では提案といったまったく理解できない行動であった。

 とはいえ、県知事は、「住民の合意を優先する」ことを理由に平成21年度の予算に県の対策工の予算を計上しないことを明言し、この問題に対して強硬姿勢から一転。スピードダウンを実行した。
 このことに対する県知事の勇気には大きな賞賛を送りたいが、なんといっても長い年月で培った住民の県行政に対する不信はただものではない。
 県案に反対してきた住民たちは、「住民の合意を優先する。と知事は言っているが…本当に大丈夫か?」といった思いが次に湧いてきている。
 
 私は、9年かかっているこの問題。そして一時は県が地域住民の話に聞く耳を持たず「よりよい原位置浄化策」で強行してきたこの問題も、「住民合意を優先」という一言でスピードダウンしたのなら、そこは知事を信頼し、許された時間の中でしっかりと協議していくことに期待をしたい。
 そして、7自治会の内、同意の意向を示している1自治会、そして近日中に結論を出すであろう1自治会、そして不同意の5自治会が、この機にその協議の場の同じテーブルについて話し合ってくれることを心から望んでいるし、県は二度と同じ過ちを犯してほしくない。
 この問題の最終目標(一日も早い問題解決による安全安心の確保)は、すべての住民が同じであるはずであるから、手段の違いをお互い尊重しながらひとつにまとめあげてほしいものである。
 そのための栗東市であってほしいし、そのための市議会でなければならないのではないだろうか。